亀田興毅:立ち上がりにダウン喫した「浪速乃闘拳」

WBA世界ライトフライ級】一回、倒れる亀田=横浜アリーナで2日、小出洋平写す 立ち上がりにダウンを喫した「浪速乃闘拳」が、粘りに粘って世界タイトルを手にした。2日、横浜市横浜アリーナで行われたプロボクシングWBAライトフライ級王座決定戦で、判定勝ちした亀田興毅選手(協栄ジム)。強気のパフォーマンスで話題を振りまいてきた人気者のファイトに会場は大きな盛り上がりを見せたが、ジャッジの判定は、2対1と割れた。相手のフアン・ランダエタ選手(ベネズエラ)が有利にも見えたことから、疑問の声を上げるファンや専門家もいた。
テレビで観戦した元WBC世界ライト級チャンピオンのガッツ石松さんは開口一番に「まいったね。なんでこの人が勝ちなの」と判定に不満を示した。ガッツさんの判定では、ランダエタが7ポイントもリードしていたという。
そのうえでガッツさんは「亀田兄弟は人気があるかもしれないけど、この試合で勝てるのなら、ボクシング界は何をやっているのかと思われる。日本人は立っていれば、チャンピオンになれるの? 全世界のボクシング関係者に見せて、判定してもらえばいい」と首をかしげた。さらに「日本のボクシングはタレント養成所ではない。これがまかり通るなら、僕はボクシング関係の肩書は何もいらない」と怒っていた。
漫画家のやくみつるさんも「非常に不愉快なものを見た。実況も最後の方は負けモードだったし、こういう判定になるとは。判定後の(亀田選手の)態度も疑問。あの場では勝者の振る舞いをしないと格好がつかないところもあるだろうが、大口をたたける試合内容ではなかった。態度を改めるべきではないか」と厳しく指摘した。
一方、元WBAジュニアミドル級王者、輪島功一さんは「亀田選手は前半、悪かったが、中盤から盛り返してがんがんに攻めて最後までよく頑張った。引き分けかなとも思ったが、勝ちに値する戦いぶりだった。(苦戦の理由は)今までやってきた相手とあまりにも差がありすぎ、(戦い方を)考えていなかったこと。これからは世界王者。どんな相手ともやらないといけないのだから、よく考えて戦わないと」と一定の評価を与えた。
亀田興毅選手の話 KOばかりだったから、判定は緊張するなあ。最初、(判定で)ランダエタの名前が挙がって「やばい」と思ったけど、手元にベルトがあるからなあ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/feature/news/20060803k0000m040128000c.html