パク・チャヌク監督『親切なクムジャさん』

イ・ヨンエとてもよかったですね。物語は結構ありふれた感じで「復讐」シリーズの三部作とはいえさすがにマンネリ感もないわけでもない。でも「復讐」の位相が作品ごとに微妙にズラされていってるのがミソで「やられたらやりかえす」のが復讐なわけだけど『復讐者に憐れみを』『オールドボーイ』は「なぜやられたのか」への煩悶が描かれていたわけだけど今回はいわば「なぜやられたらやりかえさなきゃならないのか」が主題、かな。でも結局答なんて「やってみなきゃ」わからんのだよな。ほんとうは「その後」の答なり“景色”が僕は見たかったわけだけど。まあそれは今後のパク映画で示されるのかな。それにしても随所でブラックユーモアというかどーでもいい笑かしの演出はウザすぎ。もっと緊迫感もって最後までやり通せばkもっとよかったのに。でもまあイ・ヨンエを見るためだけでもこの映画は必見の価値ありかも。松坂慶子が20代後半とか30代のころだったらリメイクしてもおもしろかったかも。